父が病気になりました。熊本で大腸がん治療を受けることにもなりました。父には借金があったのですが、働く事のでいない父に代わって母と私、そして弟の三人で借金を返済したのです。

もちろんとても辛かったです。大変でした。私は当時まだ二十二歳で、弟は二十歳だったのです。お互い遊びたい盛でしたが、借金を返済するのが第一だったのです。だから五反田の高級なフェイシャルエステに通うのをやめて、お給料も、アルバイト料も全部返済にまわしたのです。

この二年間で私たち家族は一つになっていました。弟はひどい反抗期が終わったばかりでしたが、本当に頑張ってくれました。だから二年間で完済する事ができたのです。

父も喜んでいました。でも申し訳なさそうでした。でも家族が一つになれた事、私は本当に良かったと思っています。ずっと父とは話もしていませんでした。父の借金のせいで苦しい生活をしてきたのです。でもよわている父を見て、そんな感情は持てませんでした。

母も弟も頑張っています。だから当たり前のように私も頑張っただけなのです。それはとても良い体験にもなりました。